岸に上がった二人、ドラム缶のたき火にあたって。
千歌「大丈夫?」
千歌はに少女にバスタオルをかける。
千歌「沖縄じゃないんだから。海に入りたければ、ダイビングショップもあるのに」
「海の音聞きたいの・・・」
千歌「海の音?どうして?」
「・・・」
千歌「わかったじゃもう聞かない!怪獣の音ってこと♡」
「私、ピアノで曲を作ってるの。でも、海の曲のイメージが浮かばなくて・・・」
千歌「曲を・・・作曲なんて凄いね!ここら辺の高校?」
「東京」
千歌「東京!?わざわざ!?」
「わざわざって言うか・・・」
千歌は少女の隣に座り込んで。
千歌「そうだ!じゃあ誰かスクールアイドル知ってる?」
「スクールアイドル?」
千歌「うん!ほら、東京だと有名なグループ沢山いるでしょ?」
「何の話?」
どうやら彼女はスクールアイドルを全然知らない様だ。
千歌「えっ?まさか知らないの?スクールアイドルだよ!学校でアイドル活動して大会も開かされたりする」
「有名なの?」
千歌「有名なんてもんじゃない!ドーム大会も開かれた事があるくらい、
超人気なんだよ!」
千歌「で・・・私も詳しくなったのは最近だけど・・・」
「そうなんだ。私ずっとピアノばかりたってきたから、そういうの疎くて・・・」
千歌「じゃあ、見て見る?なんじゃこりゃーってなるから!!」
「なんじゃこりゃ?」
千歌「なんじゃこりゃ♡」
千歌は自分のスマホの画面を少女に見せた。
「これが・・・」
それはµ‘sのSTART DASH!!の動画だった。
千歌「どう?」
「どうって・・・なんというか・・・普通?」
「あーいえ・・・そういう意味じゃなくてアイドルていうか・・・もっと芸能人みたいな感じ思ったっていうか・・・」
千歌「だよね・・・」
「えっ?」
千歌「だから、衝撃的だったんだよ」
千歌「あなたみたいにピアノ頑張って来たとか、大好きな事でのめり込んできたとか・・・将来こんな風になりたいって夢があるとか」
千歌は近くにある石を拾って海に向かって水切りした。
千歌「そんなの一つもなくて・・・私ね普通なの・・・」
千歌「私は、普通星に生まれた普通星人なんだって・・・」
千歌「どんなに変身しても、普通なんだって・・・そんな風に思って、それでも、いつか何かあるんじゃないかって思ってたんだけど・・・気が付いたら高2になってた・・・」
千歌「まずっ!このままじゃ本当にこのままだぞ!!
普通星人通り越して普通怪獣ちかちーなっちゃう!!!」
千歌「がおー!!ぴーどかーん!!うおーー!!!
しゅしゅしゅしゅ!!!!どーん!!!!」
少女の表情が笑みを浮かべた。
千歌「そんな時、出会ったの・・・あの人達に・・・・・・!!!!」
それはµ‘sのSTART DASHの歌が流れた!
(えりちだ!!)
千歌「みんな私と同じ様な、どこにでもいる普通の高校生なのにキラキラしてた!」
(のんたんだ!!)
千歌「それで思ったの、一生懸命練習して、皆を心を一つにしてステージに立つと、こんなにもカッコ良くて、感動出来て・・・素敵になれるんだって!!」
千歌「それで思ったの、一生懸命練習して、皆を心を一つにしてステージに立つと、こんなにもカッコ良くて、感動出来て・・・素敵になれるんだって!!」
千歌「スクールアイドルって・・・こんなにも、こんなにも、こんなにも、
キラキラ輝けるんだって!!!」
千歌「気づいたら全部の曲を聴いてた・・・毎日動画見て・・・歌を覚えて」
千歌「そして思ったの。私も仲間と一緒に頑張ってみたい!この人達が目指した所を私も目指したい・・・私も、輝きたいって!!!!」
「ありがとう、何か頑張れって言われた気がする。今の話・・・」
千歌「本当に?」
「ええ、スクールアイドル、なれるといいわね」
すると一枚の白い羽が・・・
梨子「音ノ木坂(おとのきざか)学院高校」
翌日
曜「もう一度?」
千歌「うん、ダイヤさんの所に行ってもう一回お願いしてみる!諦めちゃ駄目なんだよ!!あの人達も歌ってた。その日は絶対来るって!!!」
曜「本気なんだね!」
曜は千歌が持っている部の申請書を横取りして。
千歌「ちょっと!!」
曜は千歌の背中に背中合わせした。
曜「私ね、小学校の頃からずっと思ってたんだ。
千歌ちゃんと一緒に、夢中で何かやりたいなって」
千歌「曜ちゃん・・・」
曜「だから、水泳部と掛け持ちだけど!!!」
部の申請書には「渡辺曜」の文字があった。
千歌「曜ちゃん・・・!」
千歌は感動のあまり泣き出し、曜に抱き着いた。
千歌「曜ちゃーん!!!!」
曜「苦しいよ~!!!」
千歌「よーし、絶対凄いスクールアイドルなろうね!!!!!」
千歌が申請書と落としてしまい、申請書が水たまりに・・・
ようちか「わーっ!!!!!!!!」
乾かした申請書をダイヤ提出したが・・・
ダイヤ「よくこれでもう一度持ってこようという気になりましたわよね。
しかも、一人が二人になっただけですわよ?」
千歌「やっぱり簡単に引き下がったら駄目だって思って、
きっと生徒会長は私の根性を試しているんじゃないかって!!」
ダイヤ「違いますわ!!!何度来ても同じと、あの時も言ったでしょ!!!!!」
千歌「どうしてです!?」
ダイヤ「この学校にはスクールアイドルには必要ないからですわァ!!!!!!!」
お互い譲らない意地の張り合い。
千歌「何でです!?」
まさに一触即発の状況。
曜「まあまあ」
ダイヤ「あなたに言う必要はありません!!!
大体、やるにしても曲は作れるんですの!?」
千歌「曲?」
ダイヤは呆れて千歌から離れて窓を覗きながら。
ダイヤ「ラブライブに出場するにはオリジナルの曲でなくてはいけない」
ダイヤ「スクールアイドル始める時に最初に難関となるポイントですわ。
東京の高校ならいざ知らず、うちの様な高校だとそんな生徒は・・・」
千歌「!!」
ダイヤの言葉通り、作曲に精通している生徒は一人もいなく、落胆する千歌と曜。
千歌「一人もいな~い・・・生徒会長の言う通りだった~ァ」
曜「大変なんだね、スクールアイドル始めるのも・・・」
千歌「こうなったら!!」
千歌は音楽の教科書を出した。
千歌「私が何とかしてェ!!!」
曜「出来る頃には卒業してると思う♡」
千歌「だよね~」
その時、担任が教室に入って。
担任「はーい、皆さん。ここで転校生を紹介します」
入ってきた転入生はサラサラヘアの女生徒だった。
担任「今日から、この学校に編入する事になった・・・」
「クシュン、失礼、東京の音ノ木坂という高校から転校して来ました、
桜内梨子です。よろしくお願いします」
それは昨日千歌が三津海水浴場に出会った少女、桜内梨子だった。
千歌「あ・・・奇跡だよォ!!!!!!!!!!!!!!」
梨子「!!あなたは!?」
(流石の梨子ちゃんもビックリです!)
千歌「それが全ての始まりだった!!!!!!!!!!!!!!!!」
千歌「それが全ての始まりだった!!!!!!!!!!!!!!!!」
流れてきたのは挿入歌の「決めたよHand in Hand」
(梨子ちゃんノリノリやんけ!!)
千歌「一緒にスクールアイドル始めませんか?」
千歌「一緒にスクールアイドル始めませんか?」
梨子は喜んでと表情で笑みを浮かぶ。
しかし
梨子「ごめんなさい!!!!!!」
(ねるとんの告白タイムみたいだな、まさに大どんでん返し!!!)
千歌「えっ?えええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
以上ですが、ちかっちが言う通り原点はここからですね。
長文でしたけど。最後までご覧いただきありがとうございました!!