虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 アニメ2期9話The Sky I Can't Reachー2

ミアは再び曲作りを始めた。

同好会メンバーからも差し入れや手伝いも兼ねて。

それから数日後、嵐珠は自分の部屋の整理を終えて、部屋を出て行った。同好会グッズのアクリルスタンドを残して。

その頃、栞子は下校中で、スマートフォンから着信が来て、相手は嵐珠だった。

栞子「!!」

栞子はモニタを見て、嵐珠が今夜の飛行機で帰国するというメッセージだった。

栞子は慌てて部室に引き返した。

嵐珠が今夜帰国すると聞いた同好会メンバーは騒然となった。

「ええええええ!!!!!!」

エマ「帰国って、今日なの!?」

栞子「はい。もう空港だと思うんですけど・・・」

栞子「私、どうしても嵐珠に伝えたい事があるんです!!」

せつ菜「私達もです!!!」

愛「今、ミアちが嵐珠の為に特別な曲を作ってるんだ!!」

彼方「絶対、聴いて貰わなきゃ!!!」

侑はミアに連絡。

侑「ミアちゃん!嵐珠ちゃんが!!!!」

ミア「知ってる!!あと少しだから、嵐珠を引き留めておいて!!!!」

歩夢「一緒に行こう!嵐珠ちゃんを見つけなきゃ!!」

栞子「はい!!」

一方、嵐珠は空港(羽田空港)に到着し、丁度、ミアも曲作りを終えて、全速力で空港へ向かった。夜になって、嵐珠は名残惜しいのか、展望デッキで東京の夜景を眺めていた。

すると。

「嵐珠!!!」

それは、栞子だけでなく、同好会メンバーも来ていた。

嵐珠「栞子!!」

侑「嵐珠ちゃん、見つけた!!!」

嵐珠「一体、何なのォ?」

侑「少しだけ、時間をくれないかな?」

果林「ミアがあなたの為に曲を作ってるわ!!」

嵐珠はこの場を離れようとしたが。

歩夢「嵐珠ちゃん!!」

嵐珠「悪いけど、どんな曲を持ってきても、答えはNOよ!!」

しかし、璃奈、かすみ、しずくの3人は両腕を水平に伸ばして、嵐珠を足止め。

嵐珠「何?」

璃奈「駄目!!!!」

かすみ「行かせませんよ!!!!」

しずく「ミアさんの曲、聴いて下さい!!!!」

嵐珠「言ったでしょ?全部やりきったの、未練はないわ!」

「鐘嵐珠が、それでいいのか!?」

そして、ミア・テイラーが到着。

※これで役者が揃ったな

ミアは歩きながら。

ミア「僕は、ずっと思ってたよ・・・。鐘嵐珠ほど、パーフェクトな奴はいないって・・・。歌もパフォーマンスもプライドも努力も、嫌味なくらい、全部!!!!」

ミア「そんな奴が、本当の夢には手も伸ばさず、諦めて帰ろうとするなんて、らしくないだろ!!!」

嵐珠「たとえ、どんな曲を作ってきても、あたしには・・・」

ミア「これは君の曲じゃない。僕もずっと手を伸ばせずにいた夢があった。でも、諦めるのは、もうお仕舞にする。君と違ってね!!!」

ミア「歌が好きだったのに、自信がなくて、目を逸らしていた。でも、教えて貰ったんだ!!スクールアイドルは、やりたい気持ちがあれば、誰でも受け入れてくれる!!!!」

ミア「だったら、僕の手もきっと届く!僕は夢を掴むよ!!!!!!」

挿入歌「stars we chase」 歌詞

I used to look above at stars, and chase

(かつて僕は星を見るのが好きだった)

Never had to doubt what I could take

(手を伸ばしさえすれば掴めると信じて疑わなかったんだ)

Now I've found it's further than it seemed

(でも実際は自分が思っていたよりも それはとても遠くて)

The light gets smaller, my eyes to a closure

あの輝きは時間とともに小さくなっていった だから僕は目を閉じたんだ)

When did it happen? Turned away my face

(ねぇ、見ないふりしたのはいつだっけ?)

When did it happen? Pain increasing

(辛くなってしまったのはいつだっけ?)

Shadow walk and dealing, truth inside revealing

(もう暗闇を歩くことにも慣れてしまったけれど)

Still, a part of me's seeking that feeling

(僕はまだあの輝きを忘れられないみたいなんだ)

Dreams in the sound I made for you

(君のために希望を込めた想いと心の声が)

Go 'round, come returning through me

(巡り巡って 僕の元へ戻ってきたよ)

Where this light shines so bright, you showed

(光が刺す場所を君が教えてくれたんだ)

It's back and now

(いま改めてみえた)

Take your hand out, we can reach

(もう一度手を伸ばそう 僕らなら届くはずだよ)

Always been there to be freed

(ずっと側にあった本当の願い)

It's getting loud, on to a scream

(内なる声と本当の想いが大きくなっていく)

We're starting this brighter tomorrow

(もっと大きな未来へと繋がるために)

Try this

(信じてみて)

Every color shown, bright in the star

(様々な色彩を放つあの星が僕らを照らしてる)

From here we can find

(さらなる希望が見えるんだ)

Letting us shine

(それが僕らを輝かせるから)

Don’t hide your brightness

(どうか光を閉ざさないで)

歌い終えたミアは嵐珠に手を差し伸べた。

ミア「君は、どうする?」

栞子「嵐珠、私はあなたと一緒にスクールアイドルをやりたい。私と一緒にステージに・・・」

嵐珠「無理よ!!!」

嵐珠「無理なのよ!!あたしは誰とも一緒にいられないの!!!」

嵐珠「昔からそうなの!仲良くなりたいと思うのにどうしても上手くいかない・・・」

栞子「そんな事は・・・」

嵐珠「栞子だけよ。あたしと友達になってくれた人は・・・。他の人、始めは良くても、だんだん、遠巻きになって、離れていった・・・」

ミア「まァ、分かるけどねェ。嵐珠の言い方は癇に障る時もある」

嵐珠「だって、分からないだもの!!何が悪いのか、何で避けられるのか」

嵐珠「どうやって人の気持ちが分からない。だったらもう、独りでいようって」

嵐珠「ここに来たのも、ソロアイドルなら出来ると思ったから。相手の気持ちが分からなくても、認めさせる事は出来るって・・・」

栞子「誰だって、相手の気持ちが分からない事はあります!嵐珠だけじゃ・・・」

嵐珠「ただ一人の友達の事も分からないのよ?ね、独りでいるしかないのよ」

エマ「それで、同好会の誘いも断ったの?」

嵐珠「そうよ。寧ろ、ソロのスクールアイドル達が、同好会として絆を深めていた事に驚いたわ!」

※Liellaのライバル、ウィーン・マルガレーテちゃんもソロアイドルだけどねェ・・・

嵐珠「互いに信頼し合って、ユニットもそれ以上の事も出来る。それがスクールアイドルならあたしには出来ない!!」

ミア「なァ、その腑抜けた目で周りをよく見てみろよ!!ここにいる皆が誰の為に来たと思ってるんだ!!僕が頼んだだけじゃ、こんなに集まる訳ないだろ!!」

ミア「過去に囚われたままじゃ、今、目の前にいる人の気持ちを踏み躙(にじ)る事になるんだぞ!!!!!」

ミア「嵐珠、僕と君は似ているよ。ずっと過去に囚われ、夢に手を伸ばさずに来た・・・。でも、ここは、今までの場所とは違う・・・」

嵐珠「・・・」

エマ「嵐珠ちゃん、私達がユニットを始めようと思ったのは、嵐珠ちゃんのお陰なんだよ!!!!」

侑「嵐珠ちゃんの真っ直ぐな言葉があったから私は前に進めたんだ!!ありがとう!!!!!」

同好会メンバーは嵐珠に感謝している。

嵐珠「栞子・・・」

栞子は嵐珠をハグ。

栞子「もう一度、ここから始めませんか?私達ともっと仲良くなれると思うんです!」

嵐珠「栞子、いいの?」

栞子「うん」

ミア「僕達はもうビジネスパートナーじゃない。これからよろしく、ライバルさん!!」

嵐珠「まだデビューもしてないのに、あたしに張り合うなんて」

栞子「嵐珠、ミアさん、これから一緒に頑張りましょう!!」

※三人は後にユニット「R3BIRTH(リバース)」を結成する事になる。

嵐珠「ええ、でもその・・・ライバルでも友達になれる?」

ミア「今更!!」

嵐珠「もう五月蝿いわよ、ミア!!!」

三人はガッチリ握手した。

嵐珠は同好会メンバーに向かって。

嵐珠「ねえ、今からでも間に合う?」

メンバーは笑みを浮かんで。

侑「勿論!!!ようこそ!!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会へ!!!!!!!!!!」

翌朝、寮にある果林の部屋では、果林がまだ熟睡している。ご存じの通り、果林は朝に弱くて、自分から起きる事が出来ないので、朝寝坊しない様、エマが果林の部屋の鍵を持っていて、毎朝、エマが果林を起こしているのが日課なのだ。

エマがカーテンを開けて。

エマ「果林ちゃ~ん、朝だよ~♡」

果林「んんッ」

そして、嵐珠が果林の掛布団をひっぺがえして。

嵐珠「おはよう!果林!!!」

果林「んッ!?」

寝惚けている果林。

エマ「おはよう!果林ちゃん♡」

嵐珠「今日からお世話になる鐘嵐珠よ!!」

エマ「嵐珠ちゃんが寮に来てくれたお陰で、果林ちゃんの朝寝坊が減りそう!ありがとね!!」

嵐珠「これくらい、朝飯前よォ!」

果林「あァ・・・」

嵐珠「さァ、次はミアね♡」

そのミアも夢の中だった。

以上ですが、どうしてThe Sky I Can't Reachにしたのかって?

個人的に虹学アニメで一番の回だからです。嵐珠ちゃんの気持ちが分かります。同好会メンバーも元々は独りだったし、オタクも一人一人、力は弱いけど、団結すれば、力が大きくなって敵わない程になります。

この回はミアちゃんが主役でしたが、今まで彼女の素性が明らかにされなかったのが、今回で全てが明らかになりましたね。

簡単な感想ですが。最後までご覧いただきありがとうございました!