明けましておめでとうございます。今週はにじよんのアニメが始まる記念として、2期9話のThe Sky I Can't Reachを再現してみました。
アバン
ミア(心の奥にある答えは本当にそれでいいの?)
と、幼女時代のミアがステージに立とうとしていた。
ミア(見た事のない世界を見てみたい)
ミアの足が震えていた。
そして現在、ミアは校内のベンチに座って、スマートフォンで、先日行われた、スクールアイドルフェスティバルの同好会の動画を観ていた。
侑が来て。
侑「ミアちゃん、何見てるの?」
ミア「うわァ!!」
侑「アッこの前の!!観てくれてるんだね!!」
ミア「た、偶々だよォ!!」
侑「でも、嬉しいよ!!!」
ミア「・・・」
ミアの表情は曇っていた。
ミアのスマートフォンから着信音のブザーが鳴って、相手は嵐珠だった。それは衝撃的なメッセージだった。
ミア「嵐珠?・・・なァッ!!!」
侑「辞める!?嵐珠ちゃんが?一体何で」
ミアは立って。
侑「ミアちゃん!!」
ミア「直接話聞いてくる。嵐珠は歌わなきゃいけないんだ!僕の為に!!」
同好会の部室で嵐珠の帰国の話を聞いたメンバーは。
愛「じゃ、しおってぃー(栞子)も突然知らされたの?」
栞子「はい・・・」
しずく「何か詳しい事情は聞いてませんか?」
栞子「いえ、来たメッセージはこれだけで」
かすみ「どういう事ですかねェ?しお子にも話さないなんて」
歩夢「嵐珠ちゃん、スクールアイドル辞めちゃうんだ・・・」
彼方「しかも、帰国だなんて・・・」
果林「ちょっと急すぎよね・・・」
栞子「・・・」
嵐珠の突然の帰国で戸惑うメンバー。
その頃、ミアは嵐珠の部屋に来て嵐珠は帰国の準備しながら、ミアは嵐珠に尋問を始めた。
ミア「ようやく知名度も上がってきたんだ!これからいう時にどういうつもりだよ!」
嵐珠「だって、スクールアイドルはもうやり切ってしまったんだもの」
ミア「やり切ったァ?」
嵐珠はキャリーバッグを引っぱりながら。
嵐珠「そうよ。スクールアイドルでやりたかった事、やれる事に全力で取り組んできたわ!そして、歌もパフォーマンスも全てやり切った」
嵐珠「だから辞めるの。あたし達のパートナーシップも解消しましょう」
ミア「何言ってるのさ!!僕達の音楽を知らない人達は、まだ沢山いる!!その人達に見せつけてやらなきゃ!!!!」
嵐珠「分かっちゃったのよ!!」
ミア「何が?」
嵐珠「この前のスクールアイドルフェスティバルで、あたしは100%出し切った。でも、あの子達はもっとそれ以上だった」
嵐珠は右腕を伸ばし。
嵐珠「幾ら、手を伸ばしてもやっぱりあそこには届かないって、思い知らされちゃったわ!」
ミア「僕の曲じゃ、あの子達には敵わないって事?」
嵐珠「そうじゃないわ。ただ・・・」
ミア「だったら、今度は絶対負けない様な最高の曲を作る!!!!!」
嵐珠「ミア・・・」
ミア「その出来に納得出来たら、スクールアイドルを辞めるのは撤回して貰うから!!君にはまだ僕の曲を歌って貰わなきゃ困るんだ!!!!」
そういってミアは部屋から出ていった。
音楽一家のプライドからなのか、そう簡単に引き下がらないミアだった。
翌日、侑達は嵐珠に話を聞こうとしたが断われて、侑達は休憩スペースで。
侑「はァ~」
エマ「結局やり切ったからとしか教えてくれなくて」
ミア「ふ~ん」
璃奈「本当に帰っちゃうのかなァ」
侑「もっと仲良くなれたらって思ってたんだけどな」
ミア「嵐珠は帰らせないよ!」
「エッ?」
ミア「曲を作ってる。嵐珠の為の最高の曲だ。それを聴けば嵐珠の考えも変わるさ」
ミア「嵐珠に辞められたら困るんだよ!!」
璃奈「・・・」
それ以降、ミアは缶詰め状態で、嵐珠の為に曲作りを始めた。
ミア「最高の曲・・・嵐珠の為の・・・嵐珠自身の歌・・・」
栞子が下校する時、一人眺めている嵐珠を見つけた。
二人は一緒に下校する事に。
「あのォ・・・」
栞子「あ、嵐珠から先に・・・」
嵐珠「ううん。栞子が先に言って」
栞子「あの・・・大した事じゃないんです。ただ、一緒に帰るの嵐珠が戻ってきてから初めてだなって」
嵐珠「そうね。栞子ってば文化祭の準備で大忙しなんだもの」
栞子「すみません」
嵐珠「責めてないわ。違うの。あたしもライブとかで忙しかったから」
栞子「スクールアイドルを頑張ってましたものね」
嵐珠「うん・・・」
栞子「嵐珠、謝りたい事があるんです。スクールアイドルに憧れていた事、嵐珠に黙っていてごめんなさい」
嵐珠「どうして栞子が謝るの?」
栞子「あなたを傷つけたと思って」
栞子「怒っていますよね?ずっと」
嵐珠「怒ってなんかないわ!ただ、あたしが・・・」
栞子「嵐珠?」
嵐珠「あたしこっちだから。バイバイ!」
栞子「あ・・・」
夜になってもミアは曲作りに余念がない。
ミア「嵐珠は完璧主義者だ。それにこれまでの傾向からすると・・・」
後日、璃奈は猫のはんぺんと猫じゃらしで遊びながら。
愛「ミアっち来ないねェ」
璃奈「うん・・・」
今日も曲作りするミア。
ミア「もっと出来る筈だ!僕はこんなところで終わる訳には・・・!」
数日後、寮でエマは璃奈にミアの部屋を案内し。
エマ「ここがミアちゃんのお部屋だよ」
璃奈「ありがとう、エマさん」
璃奈はミアの部屋のドアを開けようとしたら、ミアがドアを開けて出てきて、髪がボサボサだった。
ミア「璃奈、どうしたの?」
璃奈「ミアちゃんに会いに来た」
ミア「何で?あ、それより曲、出来たんだよ!!」
璃奈「嵐珠さんの?」
ミア「そうさ!!嵐珠は帰さない!!!このミア・テイラーがね!!!!」
ミアは早速、嵐珠に曲を聴かせて、少し離れて見守る侑と璃奈。
ミア「どう?君の為に書いた、君の為の最高の1曲だ!!」
だが、
嵐珠「クオリティも高いし、流石ミアだわ。でも、これはあたしの曲じゃない!!!」
ミアは相当ショックを受けて。
ミア「Forget it!!(訳・もういいよ!!!)」
と捨て台詞を吐いて嵐珠と別れた。
そして、ミアは侑と璃奈をスルーして。
侑「ミアちゃん!!!!」
ミア「Dont bother!!(訳・気にするな!!)放っておいてくれ!!!!」
嵐珠はミアと反対方向に去っていった。
璃奈「・・・」
今まで嵐珠の為に苦労して作曲したのに、それが認められなく、悔しがるミア。
ミア「Why?What does she want!!!!(訳・何故?彼女が何を望んでるんだ!!!!)間違いなく今まで一番のクオリティーだった!!嵐珠の求めるもの、方向性にもピッタリ合っていたのに何で!!!!」
璃奈がミアのところに。
璃奈「ミアちゃん」
ミア「何ィ?笑いに来たのォ?自信満々で持っていって、このザマだからねェ!!!笑えばいいだろォ!!!!!!」
璃奈「笑わないよ!!!!」
ミア「じゃ、放っておいてくれ!!!」
璃奈「無理」
ミアの怒りは収まらなかった。
ミア「ウザいなァッ!!!!!!!」
璃奈「!」
ミア「あっ」
璃奈「手痛くない?赤くなってる」
ミア「ゴメン。熱くなっちゃって」
璃奈「そういうときもある」
ミア「でも・・・」
璃奈「そういうときは・・・」
二人は場所を移して、ミアの好きなハンバーガーを食べ始めた。
璃奈「食べよう・・・」
ミア「う、うん・・・」
ミア「そういえば最近食べてなかった」
璃奈「食事は大事」
ハンバーガーを食べ終えた二人、ミアはさっきの話を始めた。
ミア「あの曲に全部縣けていたんだ。嵐珠が歌えば僕の曲をより多くの人に届けられる。あいつがパートナーならやっと結果が残せるって思ってたのに」
璃奈「どうしてそんなに結果が欲しいの?」
ミア「エッ?」
璃奈「ミアちゃん、とても苦しそう。苦しんでまで結果が必要?」
ミア「必要だよ!!僕はミア・テイラーなんだから音楽で認められなきゃ僕に価値はない!!!!」
璃奈「ミアちゃんミアちゃんだよ!価値がないなんてことない」
ミア「駄目なんだよ!!だって僕にはもう曲を作るしかないんだから!!!」
璃奈「ミアちゃん?」
ミア「テイラー家の娘としてせめて、それくらいは果たさないといけないんだ!!」
ミア(小さい頃は、僕は歌が好きだった)
ミア(歌うのが楽しくていつも歌ってた)
ミア(ある時、家族と一緒にステージに立つ事になったんだ)
ミア(歌手としてのデビューさ。ワクワクしたよ!)
ミア(でも、僕は分かっていなかった。テイラー家の名は如何に大きいものか)
彼女の歌を聴きに来た観客達は拍手で迎え。
ミア(何千という目が新しいディーヴァの誕生を待ち望んでいた)
ミア(ただ、歌が好きで、楽しむ事しか考えてなかった自分がそれに応えられるのか)
ミアはあまりの緊張と不安でしゃがみ込んで、泣き始めた。
ミア「歌えないテイラー家の娘に価値なんてない。だから、せめて自分に出来る事で、この世界に居場所を作ろうとしたんだ」
※歌えなかったって事はAqoursの梨子ちゃんがピアノが弾けなかった事やLiellaのかのんちゃんが面接で歌えなかったのを彷彿とさせる。
ミア「嵐珠を利用してまで、ようやく手が届くと思ったのに」
璃奈「でも、ミアちゃんは今ここにいるよね」
ミア「えっ?」
璃奈「ここはミアちゃんの居場所にならない?」
璃奈「私、ミアちゃんの歌、聴きたい」
ミア「だ、駄目だよ!!だって・・・!」
璃奈「ミア・テイラーじゃなくて、ミアちゃんの歌が聴きたいな」
ミア「えっ?」
璃奈「テイラー家がどんなものか私は知らない。でも歌が好きなら、その気持ちをなかった事にしないで欲しい」
璃奈「ミアちゃんにもっと楽しんで欲しい。ここなら、きっとミアちゃんが望むものを叶えられる」
ミア「僕が望むもの・・・歌いたい・・・歌いたいんだ!!!」
璃奈「夢を叶えるのがスクールアイドルだよ!!!」
ミア「・・・そう・・・だね」
ミアは璃奈とガッチリ握手した。
ミア「ここが僕が辿り着きたかった場所なのかな」
ミアは嵐珠の言葉を思い出して。
嵐珠(幾ら、手を伸ばしてもやっぱりあそこには届かないって、思い知らされちゃったわ!)
ミア「ありがとう璃奈!やるべき事が見えてきたよ!!!」
ミア「まずは曲を作り直さなきゃ!!」