にじよんあにめーしょん 4話~6話

4話 果林と栞子と将来

果林はファッション雑誌を見て、果林の隣にいる栞子はこう言った。

栞子「果林さんは将来、モデルを目指しているんですよね?」

果林「ええ、そうよ。その為に故郷を離れてここまで来たの」

果林「あら~もしかして、栞子ちゃんもモデルに興味ある?」

栞子「いえ、そうではなくて」

栞子「生徒会長として、生徒の皆さんの相談にも乗ってあげられたら思いまして」

栞子「果林さんのお話をお聞きしたいです」

果林「それじゃあ、特別に二人っきりで色々と教えてあ・げ・る♡」

栞子「はい、宜しくお願いします」

果林「栞子ちゃんって真っ直ぐ過ぎてからかい甲斐がないわねェ・・・」

果林「そうねェ、参考になるかは分からないけど」

果林「島で暮らしていた頃は結構ヤンチャで活発な子だったわ」

栞子「これが果林さん・・・」

栞子「毎日海で遊んだり、島中を駆け回ってた。意外でしょ?」

栞子「今の果林さんからは想像出来ないです」

果林「そんな私だったけど、ファッション雑誌を読むのが好きで、モデルさんに憧れては、都会のキラキラした世界を夢見てたわ。それである時、鏡を見て思ったの」

栞子「ん?」

果林「私も中々、美しいじゃないってね」

侑・しずく・栞子「おおお~ッ!!!!」

果林「何か、いつの間にか聴衆増えてないィ?」

果林「まァ、結局都会で暮らすカッコイイお姉さんに憧れたっていうだけの話なんだけどね。それで島を飛び出しちゃったってわけ」

栞子「都会で暮らす、カッコイイお姉さん・・・」

栞子「では、その夢をきちんと叶えたんですね。素晴らしいです」

果林「アッ・・・」

果林「そうかもしれないわね。それに今はスクールアイドルっていう新しい夢も見つけたから、忙しくなっちゃったわ」

果林「だけど、この先、どんな夢だって叶えてみせるわよ!」

栞子「あ・・・」

しずく「素敵です!!果林さん!!私も女優になれる様に頑張らなくては!!」

侑「私も作曲の道に!!」

栞子「今のお話を是非、全校集会で!!」

果林「フフッ♡」

果林「これはここだけの秘密よ。前半恥ずかしいから」

栞子「この同好会の皆さんと同じ様に、生徒の皆さんもやりたい事は一人一人バラバラで」

栞子「だけど、情熱は誰もが持っていて」

栞子「その背中をそっと押してあげられたら、夢を追い掛けている人を応援出来たら」

栞子「私は生徒会長として、スクールアイドルとして、そんな人間になりたいです。私の背中を押してくれた同好会の皆さんの様に!!!!」

果林「フフッ♡」

侑「それじゃ私はそんな栞子ちゃんを応援するね!」

栞子「いえ、私は侑さんを応援します」

侑「いやいや、私がァ・・・」

栞子「負けませんよ!」

侑「私だって負けないよ!」

果林「この二人もある意味、仲間でライバルねェ」

5話 エマとミアと歌

エマは中庭で歌っていて。

エマ「そんな風に抱きしめたい 誰の心も

ねえ 今 こんな願い 込めて歌うの」

エマの歌を聴いたミアは拍手を送った。

ミア「ブラボー!」

エマ「ミアちゃん!」

ミア「やっぱ、いい歌だねェ!!」

ミアはエマの隣に座って。

エマ「エヘヘありがとう」

ミア「エマさァ、シンガーになったらどう?歌唱力もあるし声も綺麗だし、僕がプロデュースしてあげてもいいけど」

エマ「え~♡」

音楽一家のミアに褒められてエマは感激した。

ミア「そうだなァ、楽曲は僕がバズる曲を用意するし」

ミア「いいエンジニアも紹介出来るし」

ミア「レコーディングするならスタジオはあそこかなァ?」

エマ「わァァァ・・・」

ミア「一回ニューヨークシティまで来て貰って」

エマ「ありがとうミアちゃん」

ミア「?」

エマ「確かに、歌は続けたいなって思うけど、そこまで考えられないな」

エマ「私はただ、スクールアイドルとして私を必要としてくれる人に、そっと寄り添ってあげたいだけだから」

エマ「むかし、私の事を勇気づけてくれた、あのスクールアイドルの歌みたいに」

ミアは残念そうに。

ミア「そっか」

ミア「まったく、僕の誘いを断るなんて、こんなに美味しい話、中々ないからね」

エマ「ゴメンね」

ミア「まァ、分かってたけど、エマの歌を聴いてると、思い出すよ」

ミア「人気とか、再生数なんかじゃなくて」

ミア「僕は歌そのものが大来ななんだなって!!」

ミア「そう思わせる程の純粋さが、エマの魅力だからねェ」

ミア「近くにいてくれる安心感っていうか、ポカポカする感じ」

ミア「な~んてねェ♡」

エマ「フフッ。ありがとミアちゃん。そう言って貰えると嬉しいなァ」

エマ「みんなにとって癒しになれる事が私の幸せだから」

エマ「それじゃ、今は、ミアちゃんの為に歌うね!!」

ミア「うん!聴かせて!!!」

エマ「幸せになろう~ 笑顔でラララララ~」

エマ「優しさ溢れてる 伝わってるよね」

エマの歌を聴いたミアは。

ミア「ありがとう、エマ!!」

そして、侑、嵐珠、せつ菜、璃奈が来て。

嵐珠「あ~!ミアってばズルいわ!!エマを独り占めして!!!」

ミア「五月蝿いなァ・・・エマの歌の余韻が・・・」

嵐珠「エッ!エマの歌?嵐珠にも聴かせて!!」

せつ菜「私も聴きたいです!!」

璃奈・侑「私も!!!」

そして、残りの同好会メンバーも来て。

愛「みんなで何してんのォ~」

歩夢「私も入れて~♡」

彼方「ここ、いい~」

そして。
エマ「そうだ!みんなで一緒に歌おう!!!!」

「あはははは!!!!」

エマ「それじゃ、いくよ!!!せ~の!!!!」

そして、大合唱。

ミア(やっぱり凄いな、エマは!!!!!)

6話 璃奈ちゃんRunRuns

侑「璃奈ちゃんRunRuns?」

璃奈「うん。新しいゲームアプリ作ってみた。簡単操作で誰でも気軽に遊べるものにしたつもり」

璃奈「3人にもテストプレイして欲しい」

侑「勿論いいけど、私達でいいのォ?せつ菜ちゃんとか、ミアちゃんに聞いた方が参考になるんじゃない?」

璃奈「その二人には、もう、プレイして貰ってるんだけどォ」

せつ菜とミアはもうゲームに夢中になっていた。

ミア「YES!!またタイムを縮めたぞォ!!!」

せつ菜「私も、まだまだ詰められますよォ!!!!」

璃奈「既にやり込んで、高得点を更新し合っててェ・・・」

侑「上手過ぎて、参考にならないんだァ・・・」

侑、愛、栞子の3人でのテストプレイが始まった。分身には頭に耳、顔にはモニタ、尻尾はUSBの様になっていた。

侑「成程、あの遠くに見えるのがゴールだね」

栞子「操作方法は走ったり、ジャンプしたり、私にも出来そうです!!」

愛「よーし!それじゃ、始めよう!!」

カウントダウンし、いよいよスタート。

3人はゴールに向かったが、空中から怪しげな物体が。

『侵入者発見!!侵入者発見!!』

侑「エッ!?何かに見つかったァ!?」

璃奈(それは飛行型璃奈ちゃんボード。ビームを撃ってくるから気を付けて!!)

『ビビビのビームゥッ!!!!!』

飛行型璃奈ちゃんボードはビームを撃ったが、侑達は間一髪交わした。

侑「撃ってきた!!」

愛「よ~し逃げながら、先に進もう!!」

栞子「愛さん、待って下さ~い!!」

3人は逃げるが、飛行型璃奈ちゃんボードは執拗に3人を追いながら、ビームを撃ちまくった。そして、ビームは侑の背後に命中。

侑「うわァァッ!!!!!!」

栞子「足場がありませんッ!!!!!」

侑「ううッ・・・追い詰められたァ!!!!!」

愛「楽しそうでいいねェ!!あははッ!!」

侑「愛ちゃん、上手いねェ!!!」

侑「私も!」

だが、侑が着地した場所は粘着地帯だった。

侑「あ・・・あァ・・・」

侑「ここ足元がネバネバして歩きづらい・・・」

愛「ゆうゆ、ネバーギブアップだよ!ネバネバだけにィ♡」

侑「アハハハハッ!!!!」

栞子「愛さん!侑さんを更に動けなくしないで下さい!!!」

粘着地獄から脱出した侑。でも、代償にスタミナの消耗は大きかった。

侑「何とか抜け出せたァ・・・」

すると、侑の近くにジュースの様なアイテムが。

侑「あれ?このアイテムは?」

璃奈(それは璃奈ちゃん特製ドリンク。取ると、超高速スピードで走れる様になる)

侑は特製ドリンクを取った瞬間。侑の足が速くなった。

侑「パワーアップ!!!!!」

トップ争いしている愛と栞子を猛追し、一気にトップ。

侑「うわァァァ!!!止まれないよォ!!!!!」

一気にゴールイン!!

結局、侑の逆転優勝で終了した。

それから一週間後。ランキングを見て。

侑「璃奈ちゃん、あのゲームの沢山の人達に進んで貰えてるみたいだね」

璃奈「うん、嬉しい♡みんなのお陰♡」

侑達の後ろではせつ菜とミアとの会話をしていた。

せつ菜「ミアさん、ランキング見ましたか?」

ミア「見たよ。まさか、あのタイムが超えられるなんてねェ」

侑「どうしたんだろう?」

璃奈「日に日にスコアを更新しているプレイヤーがいるみたい」

璃奈「製作者としてはとっても嬉しい」

侑「フフフッ、そーだね」

侑「それにしても誰なんだろう・・・エッ!?」

1位は「SASUKE」という名前だった。

ミア「凄いなァSASUKEェ」

せつ菜「凄いですよねェSASUKEさん」

侑「あはは・・・意外とアプリゲームコツコツやり込むの得意だからァ」

歩夢「楽勝ォ~♡」

7話~9話へつづく