にじよんあにめーしょん 1話~3話

1話 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

侑「よし!」

侑はスクールアイドル同好会の部室の扉を開けて。

侑「皆さんこんにちは!!私は、今、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の部室に来ています!!只今おやつタイムで~す♡」

同好会メンバーはコーヒーカップを手にしながら、テーブルにはクッキーが置いてあった。

カメラ目線は歩夢を向けて。

歩夢「エッ、動画撮ってるのォ?」

侑「さァ、歩夢さん、今の気持ちをどーぞ!!」

歩夢「えっと、普通に困ってます・・・」

歩夢の後ろからせつ菜が。

せつ菜「優木せつ菜です!!みんな、見えてますか?」

エマもカメラに向かって。

エマ「チャオ~エマだよ♡彼方ちゃんのクッキーとってもボーノ!!」

彼方「お褒め預かりし、彼方ちゃんで~す♡」

かすみが割り込んで来て。

かすみ「はいは~い!かすみんで~す♡かすみんも褒めて下さい♡♡」

次は嵐珠も割り込んできて。

嵐珠「嵐珠だって、幾らだって褒めていいのよ♡」

かすみ「かすみんが先ですよォ!!」

嵐珠「嵐珠も負けないわ!!!」

かすみ「ちょっと、どいて下さ~いィ!!」

かすみと嵐珠が揉めているとき。栞子はこう言った。

栞子「あのォ・・・それでこの動画は趣旨は何なのでしょう?このままだと、収拾がつかなくなりそうですが」

侑「エヘヘ、急にゴメンね。この同好会の日常を記録しておきたいと思って。ほら、学園以外のファンの人達にはスクールアイドルのみんなしか知らないでしょォ?素のみんなもこんな素敵なんだよって、伝えられないかなと思っててさァ」

果林「成程、話は分かったわ。だけど・・・」

璃奈「うん。その撮り方だけじゃ、伝わらない事もある」

璃奈は璃奈ちゃんボードで顔を隠した。

愛「そうだよ!!同好会の日常を映したいでしょ?だったら、絶対に欠かせないものがあるじゃん!!」

侑「う~ん、何だろう?」

侑は見渡して。

侑「あ、ホワイトボードとか?それともバランスボール?」

しずく「侑先輩、鈍いですゥ・・・」

ミア「I'm so stunned…」(訳・分かってないな)

せつ菜「侑さん!!」

せつ菜は侑が持っているカメラを取って、カメラ目線は侑に向けた。

せつ菜「次は侑さんの番です!!」

侑「エッ?」

侑「あ・・・えっと・・・こんにちは。スクールアイドル同好会の高咲侑です。みんなの応援したり、曲を作ったりしてます」

侑「不束(ふつつか)者ですが、よろしくお願いします!!」

侑は焦りながら。

侑「改めて挨拶するって、何だか照れるねェ・・・」

せつ菜「さァ、侑さん今後の意気込みをどうぞ!!」

侑「え、えっとォ・・・」

侑「みんなの事は私が幸せにしますゥ!!!!」

彼方「わォ、大胆発言」

果林「大胆問題発言ねェ」

侑「いやァ~部員としてのみんなのライブが最高のステージになる様にちゃんとサポートするよっていう・・・」

栞子「みんな最高もいいですが」

かすみ「侑先輩にとって一番誰なんですか?」

かすみ「勿論、かすみんですよネねェ?ねェ?」

ミア「僕でしょォ?ベイビーちゃん♡」

せつ菜「きっと私です!」

果林「あら、私よねェ?」

栞子「私も立候補したいです」

嵐珠「嵐珠に決まってるわ!」

愛「愛さんだよねェ~」

彼方「彼方ちゃんはァ~♡」

しずく「侑先輩、私ではないんですかァ?」

璃奈「璃奈ちゃんボードうるうる」

エマ「間を取らなくても私だよ~♡」

歩夢「侑ちゃん?」

究極の選択に迫られている侑。

侑「ひと・・・ひと・・・」

侑「ヒトリダケナンテエラベナイヨォ~!!!!!!!!!!!!!!!!!」

侑の叫び声は学園内に響いた。

 

2話 ランジュと愛と可愛い

嵐珠「ニイハオ!みんなのアイドル、嵐珠よ♡」

嵐珠「どうかしら?」

歩夢「どうって・・・何が?」

果林「あ、髪切ったァ?」

嵐珠「切ってないわァ」

歩夢「シャンプー変えた?」

嵐珠「変えてないわァ」

侑「今、嵐珠ちゃんと愛ちゃんで『可愛さ対決』をしてるんだよ!」

歩夢「可愛さ対決ぅ?あァ、それで」

嵐珠「かすみ師匠に教わったのよ!」

果林「かすみ・・・師匠?」

そのかすみは頭に王冠、背中にマントを付けて、腕を組んでいた。

かすみ「フッフッフッ~高みで待っていますよォ」

果林「舞い上がってるわねェ、かすみちゃん」

侑「それでは、辛口審査員の皆さん、点数をお願いします!!」

歩夢「そーゆー形式なんだ」

因みに辛口審査員はミア・栞子・エマの3人だ。

ミア「55点」

栞子「28点」

エマ「3恒河沙(こうがしゃ)ァ!!!!!!」

侑「エマさん、とっても甘口ィ!!!!!」

因みに恒河沙は一般的には10の52乗を表す単位である。

侑「ミアちゃん、この点数は?」

ミア「う~ん、いつもの通りの嵐珠っていう感じだったかなァ」

侑「栞子ちゃん」

栞子「そうですね、嵐珠には不利な対決だと思います」

嵐珠「ハッキリ言うわねェ、栞子ォ・・・」

嵐珠「嵐珠の可愛さで、みんなのハートをキュンキュンさせちゃうわよォ!!ほら、キュンキュン♡♡」

栞子「審査員に圧、掛けるの止めて下さい!!」

エマ「良かったよ、嵐珠ちゃん!!」

嵐珠「ありがとう、エマ!」

侑「それでは、後攻、愛ちゃん!どーぞ!!」

愛「コホン!ちゅっちゅ♡」

愛「ちゅきちゅき♡」

愛「ラブラブ♡♡」

愛「リン♡」

愛「ぷふッ♡」

愛はバカ笑いして。

愛「アハハハァッ!!無理無理、笑っちゃってェ!!ヤバ過ぎるでしょォ!!コレェ!!!アハハハァッ!!アハハハァッ!!!!」

辺りは静寂に包まれた。

「・・・」

愛「も、もう一回行くねェ?」

愛「チュ♡」

愛「アハハァッ!アハハハハッ!!イヒヒヒィッ!!くるし~いィ!!!」

歩夢「最早、何も出来てないけどォ・・・」

結果は。

ミア「言えてないし48点だね」

栞子「53点ですね」

エマ「8阿僧祇(あそうぎ)ィ!!!!!」

侑「エマさんの甘さがとどまるところを知らない・・・」

阿僧祇は10の56乗を表す単位である。

それから。

嵐珠「アイヤァー、嵐珠もまだまだねェ。かすみの様にもっと高みを目指さなくちゃ・・・」

果林「あんまり褒め過ぎると、高みから降りて来られなくなっちゃうわよォ」

かすみの乗っているお立ち台は成層圏に聳え立って、かすみは震え始めた。

かすみ「降ろして下さ~いィィ!!!!!!」

愛「いや可愛いとか無理だよ。途中で面白くなっちゃうもん。愛さんには向いてないよ。ゆうゆも笑っちゃうでしょォ?」

侑「私は普段から二人の事、可愛いなって思ってるけどォ?」

愛・嵐珠「ん・・・」

エマ・ミア・栞子「おおォ~」

嵐珠「そう・・・」

愛「アハハ・・・そうくるか・・・」

侑「ん?」

ミア「100点」

栞子「100点」

エマ「100那由他(なゆた)ァ~!!!!!!!」

那由他は10の60乗の単位である。

 

3話 ミアと歩夢とホラー

侑「ホラー映画?」

歩夢「うん。A・ZU・NAの表現力を高める為に観ようって話になって」

因みにA・ZU・NAは、歩夢、しずく、せつ菜のユニットである。

せつ菜「折角なので、今から皆さんも一緒にどーですかァ♡」

しずく「大勢で観ると、楽しいですよォ~♡」

怖さを演出しているせつ菜としずく。

かすみ「体よく道連れにしようとしてないィ?」

歩夢はそわそわしている、ミアを見て。

歩夢「ん?ミアちゃんは怖かったら無理しなくていいからね」

ミア「ハァ!?ハァ!?ハァ!?バカにしないでよォ!!!こんなの楽勝さァ!!!言っておくけど、僕は3年生!!歩夢よりも先輩なんだからねェッ!!!!!!」

強がるミア。

早速、ホラー映画を鑑賞する同好会メンバー。

すると、白い人体のお化けが。そしてミアの悲鳴。

ミア「ぎゃあああああああァァァッッッ!!!!!!!!!!!」

ミアは体中、震えながら。

ミア「ぼ、僕は14歳だぞォ!!手加減してよォ!!!!」

※ミアっち、楽勝だって言ってたじゃんww

しずく「うふふ♡子供でも大丈夫な作品ですよ」

怖がっているのはミアだけではなかった。

エマ「ヒィ~!!怖いよォ~嵐珠ちゃん!!」

嵐珠「無問題ラァ!嵐珠が守ってあげるわ!もっと嵐珠に頼りなさい!!」

侑「あああ、歩夢ゥ。だだだ大丈夫だよォ!!わわわ私がついてるからねェ!!」

歩夢「うん、侑ちゃんも無理しなくていいからね」

と半べそを掻く侑。

栞子「怖いです・・・怖いです・・・」

愛「はいはい」

果林「自分より、怖がってくれる子がいると、何故か冷静になれるわよねェ」

しずくとせつ菜は冷静に鑑賞。

しずく「フム、ここの演出は・・・」

せつ菜「もうすぐ出口ですよ!」

彼方は居眠りを始めて。

彼方「すやぴ♡」

かすみ「うわ!彼方先輩ズルいですゥ!!!」

璃奈は璃奈ちゃんボードで顔を隠して。

璃奈「全然余裕!璃奈ちゃんボード、きりり♡」

かすみ「りな子も画面観てないでしょォ!?」

ミア「あ・・・」

ミアは目を閉じてしまい。気が付いたら部室が赤く染まって、ミア以外のメンバーがいなくなっていた。

ミア「あれ?みんな、何処に言ったのォ?」

ミアの後ろには璃奈ちゃんボードが舞っていた。

ミア「誰か~」

無数の璃奈ちゃんボードが・・・

ミアは部室を出て、学園内を歩き始めた。

ミア「Is anyone there?」(訳・誰かいないの?)

ミアは歩夢を見つけ。

ミア「良かった、歩夢!」

ミア「ねェ、みんなは?」

ミアは歩夢の右肩を触って、歩夢の髪の瘤の部分が床に落ちた。

ミア「エッ?」

それと同時に歩夢は倒れてしまった。

ミア「歩夢!歩夢!!」

ミア「ねえ!大丈夫!?起きてよ歩夢!!ねえ!しっかりしてよ!!歩夢!!!」

すると、歩夢の髪の瘤から喋り始めた。

「アソボ・・・アソボ・・・」

「遊ボ・・・一緒ニ遊ボ?」

ミアは息を荒くしながら、周囲を見回した。

歩夢の髪の瘤がミアの所に移動してきた!

ミア「うえッ!!!???」

「ネェ、ミアチャン、遊ボウ♡」

すると、ミアが起き上がって、息を荒くしていた。

ミア「わあッ!!」

ミア「Nightmare?」(訳・悪夢か?)

傍には侑と歩夢が。

歩夢「大丈夫?随分、うなされてたから・・・」

ミア「・・・」

それ以降、ミアは歩夢を見て、怯えていた。

侑「どーしたの?ミアちゃん?」

ミア「何でもない・・・」

歩夢「ん?」

4話~6話につづく