Bパート
その頃。
かすみ「ええェ!?意地悪生徒会長がせつ菜先輩ィ!?」
かすみ「って言うか、何でかすみんを置いて、そんな大事な話をしに行ったんですかァ!?」
かすみ「部外者のお姉さんもいたのにィ!!!!!」
果林「へェ~面白い事言う子ねェ~♡」
かすみはビビって。
かすみ「ヒィィッ!!ゴメンなさい!!!コッペパンあげるから、許して下さいィ!!!!」
果林「あら、美味しそう。有難く貰っておくわねェ♡」
しずく「学校中探してもいなかったから、スマホにも連絡入れたんだよ?」
かすみ「え、本当?」
かすみはスマホで確認し。
かすみ「あ!全然気付かなかったァ!!」
侑「やっぱり菜々さんが・・・」
歩夢「ん?」
エマ「せつ菜ちゃん、本当にスクールアイドルを辞めるつもりみたい」
彼方「ちゃんと話そうとしたんだけど、取り付く島もなかったんだよ」
そう話しながら、果林はかすみから貰ったコッペパンを半分にちぎって、半分をエマに渡した。
かすみ「そうなんですか・・・」
果林はコッペパンを食べながら。
果林「何か問題があるの?あなた達の一番の目的は、もう果たしている様に見えるけど」
果林「部員は5人以上いるみたいだし、生徒会も認めるって言ってるなら、同好会は今日にでも始められるでしょ?本人が辞めると言ってるんだし、無理に引き留める必要ないんじゃない?」
侑「本当に辞めたいのかな?」
果林「何でそう思うの?」
侑「皆さんはどう思いますか?せつ菜ちゃん、辞めてもいいんですか?」
しずく・エマ・彼方「それは嫌だよ!!!!!!!」
エマ「せつ菜ちゃん、凄く素敵なスクールアイドルだし、活動休止になったのは、私達の力不足もあるから・・・」
彼方「彼方ちゃん達、お姉さんなのに、皆を引っ張ってあげられなかった」
しずく「お披露目ライブは流れてしまいましたけど、皆でステージに立ちたいと思って練習してきたんです!!せつ菜さん抜きだなんて有り得ません!!!!」
かすみ「かすみんもそう思います!!せつ菜先輩は絶対必要です!!確かに厳しすぎたところもありましたけど、今はちょっとだけ気持ちが分かる気がするんですよ!!!」
かすみ「前の繰り返しになるのは嫌ですけど、きっとそうじゃないやり方もある筈で、それを見つけるには、かすみんと全然違うせつ菜先輩がいてくれないと、駄目なんだと思うんです!!!!」
せつ菜の退部、スクールアイドル同好会の廃部は、自分達にも責任があると感じているかすみ達。
かすみの後ろにいる、彼方はかすみを抱きながら。
彼方「大きくなったねェ~かすみちゃん♡」
かすみ「バカにしてませんかァ?」
彼方「本気で褒めてるよォ~♡」
歩夢「せつ菜ちゃんは、私達に夢をくれた人だもんね。私も一緒にやりたい!!」
しかし、果林は深刻な表情で。
果林「でも、結局はあの子の気持ち次第よね」
かすみ「また、水を差す様な事を・・・」
エマ「確かに果林ちゃんの言う通りだよ」
そこで、侑が挙手して。
侑「私が話してみてもいいですか?」
その頃、別の場所では。
以前、せつ菜に追い掛けられた猫が餌を食べていて、傍に愛と璃奈が面倒を見ていた。
愛「生徒会お散歩役員就任、おめでとう!はんぺん!!」
璃奈「おめでとう」
愛「良かったね、りなり~!」
璃奈「うん」
愛「飼うのは駄目だけど、学校の一員に迎え入れる事は校則違反にはならないって屁理屈だけど、いい屁理屈だよねェ」
璃奈「うん、生徒会長いい人だった」
はんぺん(CV・麦穂あんな)「にゃ~にゃ~」
生徒会室では役員会の最中だった。
菜々「本日は以上です」
「お疲れさまでした」
丁度、チャイムの音が。声は歩夢だった。
歩夢(普通科2年、中川菜々さん、優木せつ菜さん、至急、西棟屋上まで来て下さい)
副会長「会長、呼ばれてますよ」
菜々「ちょっと行ってきますね」
放送室では。
歩夢「ありがとね」
かすみ「コレ、お礼のブツですゥ♡」
かすみはコッペパン二本を放送委員に渡そうとしていた。
歩夢「かすみちゃん・・・」
菜々は西棟屋上へ向かいながら。
菜々(わざわざ、せつ菜と一緒に呼び出すなんて。まさか、エマさん?いえ朝香さんと考えた方が・・・)
西棟屋上に着いた菜々。そこに待っていたのは。
菜々「高咲侑さん」
侑「こんにちは。せつ菜ちゃん」
菜々「エマさん達に聞いたんですね」
侑「そうなんだけど、音楽室で話した時に、そうじゃないかなって」
隠れて見守る、かすみ達。
菜々「それで、どういうつもりですか?」
侑はいきなり謝って。
侑「ごめんなさい!!」
菜々「何ですか、いきなり・・・」
侑「昨日、何でスクールアイドル辞めちゃったのかな、とか言っちゃったから。無神経過ぎたかなって」
菜々「気にしてませんよ。正体を隠していた私が悪いんですから。話が終わったのなら・・・」
菜々は去ろうとしたが。
侑「あ、まだあるの!!」
菜々「何ですか?」
侑「私は幻滅なんてしてないよ!!!スクールアイドルとしてせつ菜ちゃんに同好会に戻って欲しいんだ!!!」
菜々「何を・・・」
菜々「もう、全部分かっているでしょ!!!私が同好会にいたら、皆の為にならないんです!!!私がいたら、ラブライブに出られないんですよ!!!!!」
侑「だったら・・・だったら、ラブライブなんて出なくていい!!!!!!!」
菜々「!」
侑「あ、いや・・・ラブライブがどうだからとかじゃなくって・・・私はせつ菜ちゃんが幸せになれないのが嫌なだけ。ラブライブみたいな最高のステージじゃなくてもいいんだよ。せつ菜ちゃんの歌が聴ければ十分なんだ!」
侑「スクールアイドルがいてファンがいる。それでいいんじゃない?」
菜々「どうして、こんな私に・・・」
侑「言ったでしょ?大好きだって!こんな好きにさせたのはせつ菜ちゃんだよ!!!」
菜々「あなたみたいな人は・・・初めてです・・・」
菜々「期待されるのは嫌いじゃありません。ですが、本当にいいですか?」
菜々「私の本当の我儘を、大好きを貫いてもいいんですか?」
侑「勿論!!!!!」
菜々「分かっているんですか?」
侑「ん?」
菜々「あなたは今、自分が思っている以上に凄い事を言ったんですからね!!!!」
菜々は眼鏡を外し、髪型の三つ編みをほどいて。
矢張り、菜々はせつ菜だった!
せつ菜「どうなっても知りませんよ!!!!!」
侑「わあァァ!!!!!」
せつ菜「これは始まりの歌です!!!!!!!」
挿入歌「DIVE!」歌詞(一番)
周りの生徒達は拍手と歓声を送った。
侑「せつ菜ちゃん!!!!」