※ネタバレ注意!!観てない人はスクロールしない様に!!
Bパート
理事長室で。
かのん「ウィーン国立音楽学校?」
理事長「ええ」
理事長はノートパソコンのモニタをウィーン国立音楽学校のホームページをかのんに見せた。
理事長「指導も施設も全てが最高峰の世界で一番と言っていい音楽学校よ」
映像にはウィーンの姿が映し出された。
かのん「マルガレーテちゃん!?」
理事長「え?」
かのん「あ、いえ」
理事長「そこから今朝、メールが来たの。結ヶ丘女子高等学校に所属する澁谷かのんさんを当校に招きたい。留学生として」
かのん「留学?」
理事長「そこに詳しい資料があるわ。期間は今年の4月から。学費や生活費に関しては、向こうが面倒を見ると言っているので心配ないわ。あ、それから・・・」
かのん「待って下さい!!!」
突然の申し出にかのんは戸惑った。
理事長「ん?」
かのん「行くかはどうかは・・・」
理事長「勿論、自由よ。ただ、あなたがこの先も本気で歌の道を目指していきたいと思うのであれば、大きなチャンスである事は確かよ」
かのん「あ・・・」
理事長「返事は今すぐなくてもいいわ。ゆっくり考えなさい」
盗み聞きする残りメンバー。
きな子「き、聞こえないっす」
メイ「四季、中にマイクは?」
四季「こうなる事態は、予測不可」
かのんは理事長室の扉を開けて、慌てるメイ達。そして、外を眺めるフリをする。
「うわああ!!」
かのん「みんな?」
きな子「か、かのん先輩、どうしたんすか?」
四季「は~」
すみれ「ぐ、偶然ねェ!」
かのん「バレバレなんですけどォ~?」
可可「何を話してたのデス?」
メイ「まさか私らに隠れて悪い事を・・・」
かのん「違うよ~」
四季「ジィ~」
四季はかのんの持っているウィーン音楽学校のパンフレットを覗き。
かのん「うわあ!!これは・・・マルガレーテちゃんの事、ちょっと調べててさァ・・・」
「マルガレーテちゃん?」
中庭で。
かのん「あの子、この音楽学校に入ろうとしていたらしくて・・・」
すみれ「何て、書いてあるの?」
可可「ウィーン国立音楽学校」
すみれ「エリートじゃない!!」
かのん「そうなんだ。そしたら理事長先生が資料持ってるっていうから・・・あっ」
きな子「どうしたんすか?」
かのん「ううん、何でもない。さあ、練習始めよう!よ~し!!エイエイオー!!!」
すみれ「かのんがこんな事調べてたの、千砂都、知ってた?」
千砂都「うん、ずっと気にしてる感じだったけど・・・」
夜、かのんの部屋でウィーン国立音楽学校のパンフレットを閲覧し。
かのん「専門的な指導の下、卒業生はそれぞれ希望した音楽の仕事に就き、第一線で世界的な音楽活動を続けています」
かのんは中学時代の自分を振り返った。
かのん「夢?それはもう、小さい頃から決めているんだ!」
かのんはギターで演奏し。
かのん「スー・・・」
外から夏美の声が。
夏美「痛い!痛い!痛いですのォ~!!」
かのん「ん?」
かのんは部屋の窓を開けて、かのん以外のLiellaメンバーが組体操していた。
すみれ「もっと高く上げて・・・!!」
メイ「無理無理ィ!!!」
「ううゥゥゥ~!!」
四季「かのん先輩に見つかった」
彼女達はかのんの様子を見ていたのだ。
※何してんねんアンタら!!!
かのん「みんな!!」
夏美「うあッ!!」
千砂都「かのんちゃん」
きな子「留学するって本当っすかァ?」
恋「噂になってるのです」
メイ「ラブライブ終わったらウィーンに留学するって・・・」
突然可可達はバランスを崩して。
千砂都「ちょっと!」
すみれ「危ないィ~!」
「うゥ・・・」
かのんは外に出て。
かのん「大丈夫!?」
かのん「心配してくれたんだね・・・ありがとう!!!」
きな子「かのん先輩・・・」
かのん「心配しないで!行かないよ!」
可可「え?」
メイ「それってつまり・・・」
かのん「うん、話があったのは本当。でも留学はしない。結ヶ丘に入ってスクールアイドルになって、歌が大好きって、また言える様になった」
かのん「だからこの学校にずっといたい。もっと沢山歌って、3年間スクールアイドルとして頑張って、この学校のみんなと一緒に、もっともっとハッピーな気持ちになりたい」
恋「かのんさん・・・」
かのん「あのね、東京大会のステージでみんなで喜べた時、思ったんだ。私の選んできた道は何にも間違ってなかった!この喜びを重ねていく事が、私の目標の一つなんだって!!!!」
すみれ「どうやら、意志は固そうね」
きな子「じゃあ、このまま残るんすね?」
メイ「来年も!」
四季「卒業まで・・・」
夏美「このままいるんですのね!?」
かのん「勿論!」
「良かったァ~」
すみれ達はホッとした。
かのん「そんなに心配だったの?」
きな子「当たり前っすよ!!」
夏美「かのん先輩がいなくなったら、残りの先輩、今一つ信頼感薄いんですの」
すみれ「何か言ったァ?」
夏美「いえいえ」
恋は気になる千砂都に気付いて。
恋「千砂都さん?」
千砂都「ううん・・・」
千砂都は隠れて見ているウィーンを見つけた。
ウィーンは気付かれてしまい、他人のフリをして去った。
千砂都「あの子・・・」
可可「どうかしマシタカ?」
千砂都「いや・・・アッ!!!ちょっと飲み物買ってこよ!!」
可可「ん?」
千砂都はウィーンを追った。
千砂都「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・待って!!!」
ウィーンは必死に逃げて。
千砂都「待って!話があるの!!!!」
流石のウィーンも千砂都の足には追い付かれてしまい、千砂都はウィーンの右手を掴んだ。
ウィーン「うあッ!クッ!」
千砂都「待って!!!!!!」
ウィーン「何よ!!こっちは話なんてないわ!!答えは聞いた!!!!」
千砂都「答え?」
ウィーン「かのんよ!!!!!留学はしない!!!ここに残るんでしょォ!!!」
千砂都「どうして留学の事を・・・」
ウィーン「あなたには関係ない!!!!」
千砂都はウィーンにしがみつく。
千砂都「教えてくれるまで、離さない!!!!!!」
ウィーン「何で・・・」
千砂都「教えて!!!!」
千砂都は顔を近づけて。ウィーンは観念して千砂都にこう言った。
ウィーン「・・・今日、家族から連絡があったの。かのんがウィーンに留学するなら、私も一緒に戻ってきていい。かのんの元で歌を学びなさい・・・と」
千砂都「かのんちゃんの元で・・・」
ウィーン「かのんに連れられて戻るのは癪(しゃく)だけど、それで学校に入れるのなら、それでも・・・」
千砂都「かのんちゃん、そんなに評価されてるんだ・・・」
ウィーン「え?」
千砂都「世界一の音楽学校に・・・」
ウィーン「離してよ!!」
千砂都「あ・・・」
ウィーン「言っとくけど、私の考えは変わらない!!!かのんが駄目なら、自分の力だけで夢を叶えてみせる!!!!」
と言いながらウィーンは去った。
後日、かのんは留学はしないと理事長に報告。
理事長「後悔しない?」
かのん「はい。やっぱりピンと来なくて・・・」
かのん「折角のお話だというのは分かるんですけど・・・」
理事長「決めるのはあなたよ。いいのね?」
かのん「・・・はい」
かのんは机にある地球儀を見て理事長室を出た。
理事長は椅子を180度回して外を眺めているとき、ノックの音が。
理事長「ん?」
入ってきたのは千砂都だった。
理事長「嵐さん?」
千砂都「あの・・・」
その頃、屋上では雪と風が吹く中、Liellaは練習どころじゃなく、すみれは寒さに震えながら。
すみれ「ううゥ~さむ~ん?」
恋達は何故か炬燵で寒さを凌いでいた。
「はァ~」
すみれ「何、炬燵持ち込んでんのよォ!!!」
四季「炬燵ではなく、体温回復機・・・」
※どー見ても炬燵しか見えないですがァ・・・
きな子「温いっすゥ・・・」
メイ「ん~」
すみれ「どー見ても炬燵でしょォ!?」
恋「これがァ炬燵なのですかァ~?」
※恋ちゃん、炬燵で寝ると風邪ひきますよ!
すみれ「ホントに知らないのォ?」
すみれの後ろにはかのんが元気にはしゃぎながら。
かのん「さあ、決勝はすぐそこだよ!!練習!練習!!」
メイ「ひェ~」
夏美「見てるだけで寒いですのォ・・・」
可可「流石の可可もやや、ドン引きデスゥ・・・」
かのん「駄目だよ!!そんなんじゃ!!!気合い入れてみんなで練習していれば、すぐに温かくなるから!!!」
かのんは炬燵と敷いている布団を外し。
かのん「ほい!!」
「うわあッ!!!」
きな子達は震えながら。
きな子「寒いっす~」
かのん「フフッ♡」
すると、扉が開く音がして、千砂都が入ってきた。
かのん「ちぃちゃん、メニュー出来た?」
千砂都「かのんちゃん・・・ううん、みんなも話があるの」
「ん?」
夏美「どうしたんですの?」
千砂都「反対されるのは分かってる。でも、正直な気持ちだから、ハッキリ言うね」
千砂都「私、かのんちゃんに・・・留学して欲しい」
かのん「ちぃちゃん・・・」
今回はここまでですが、Liellaの決勝進出は良かった。これでサニパの二人も喜んでいるでしょう。ウィーンちゃんが「私はこの結果を認めない!!」というのが音楽一家のプライドや自分の未来をズタズタに引き裂かれた抗議だったと思います。あと、かのんちゃんの留学はことりちゃん(未遂)、鞠莉ちゃん、歩夢ちゃんといったラブライブシリーズで留学する人が結構いますね。あとかのんちゃんが留学前にドイツ語を覚えてくれればいいがww
次回はいよいよ最終回!!「私を叶える物語」ですが、ラブライブ決勝やかのんちゃんの留学が気になる様ですが、どんなエンディングなのか期待しましょう!!
最後は恒例のリエラのうた。
「駆けるメリーゴーランド」歌・かのん
歌詞
虹がまたやってくる 空を熱く燃やし
昼の静けさが撒く 青が滲んでく
ひそかに景色は変わってくね 夕闇を照らす流れ星
僕らは回転木馬さ 見つめあい
同じようで 同じじゃない日々
心にきざんで 回るのさ