Bパート
千歌達は「かのがわ風のテラス」へ場所を移して、そして千歌達は東京スクールアイドルワールドの顛末をダイヤに伝えた。
ダイヤ「得票、0ですか・・・」
梨子「はい・・・」
ダイヤ「やっぱりそういう事になってしまったのですね。
今のスクールアイドルの中では」
ルビィは泣き疲れた様なのかダイヤの膝枕で横になっている。
ダイヤ「先に言っておきますけど、あなた達は決して駄目だったわけではないのです。スクールアイドルとして十分練習を積み、見てくれる人を楽しませるに足りるだけのパフォーマンスもしている。でも、それだけでは駄目なのです・・・もう、それだけでは」
曜「どういう事です?」
ダイヤ「7236、何の数字か分かります?」
善子「ヨハネのリトル・・・」
花丸「違うずら!」
善子「ツッコミ早っ!!」
ダイヤ「去年最終的にラブライブにエントリーした、スクールアイドルの数ですわ。第一回大会の10倍以上」
※高校野球よりすげえな!
千歌「そんなに・・・」
ダイヤ「スクールアイドルは確かに以前から人気がありました。しかし、ラブライブの大会に開催によって、それは爆発的なものになった。A-RISEとµ‘sによって、その人気は揺るぎないものになり」
ダイヤ「アキバドームで決勝が行われるまでになった。
そして、レベルの向上を生んだのですわ」
※愛しのことりちゃん!
梨子「じゃあ・・・」
ダイヤ「そう、あなた達が誰にも支持されなかったのも、わたくし達歌えなかったのも、仕方ない事なのです」
千歌「・・・歌えなかった?」
善子「どういう事?」
ダイヤ「2年前、既に浦の星には統合になるかも、という噂がありましてね」
2年前の果南、ダイヤ、鞠莉は高校1年生の頃だった。
鞠莉「スクール・・・アイドル・・・?」
ダイヤ「そうですわ!!
学校の廃校の危機から救うには、それしかありませんの!!!」
果南「鞠莉、スタイルいいし、一緒にやったら絶対注目浴びるって!!」
鞠莉「Sorry、そういうの興味ないの」
鞠莉は席を離れた。突然果南が鞠莉に抱き着いてきた!
果南「ハグ♡」
鞠莉「何するの!?」
果南「うんって言うまでハグする♥️」
鞠莉「放してよ!!」
ダイヤは離れてくすくす笑いしていた。
その頃ホテルオハラにある桟橋では。
鞠莉「その何が悪かったの?町の人も学校の人も、
スクールアイドルだと応援してくれたじゃない」
果南「ライブもうまくいったしね」
果南「でも・・・」
再び2年前に戻って、果南はホワイトボードに歌詞を書きながら。
果南「東京?」
ダイヤ「そうですの!わたくし達が呼ばれたんですのよ!!」
鞠莉「ダイヤ・・・随分鼻息がベリーハード・・・」
ダイヤ「とにかくチャンスですわ!!このイベントで有名になればラブライブが一気に近づけますわ!!!」
ダイヤ「でも・・・歌えなかったのですわ」
ダイヤ「他のグループのパフォーマンスの凄さと、
巨大な会場の空気に圧倒され・・・」
ダイヤ「何も歌えなかった・・・」
ダイヤ「あなた達は歌えただけで立派ですわ」
曜「じゃあ、反対してたのは・・・」
ダイヤ「いつかこうなる思っていたから」
千歌はAqoursのファーストライブを思い出して、
ダイヤ(これは今までのスクールアイドルの努力と、
街の人達の善意があっての成功ですわ!!勘違いしない様に!!!)
三度ホテルオハラの桟橋。
果南「外の人にも見てもらうとか、
ラブライブに優勝して学校を救うとか、そんなのは絶対無理なんだよ!」
鞠莉「だから諦めろって言うの?」
果南「私はそうすべきだと思う・・・!」
鞠莉は腕を伸ばしてハグを求めている。
鞠莉「果南・・・」
果南はそれを応えたのか鞠莉に近づいてきた。
しかし果南はハグを求める鞠莉を無視して素通りした。
果南「誰かが、傷つく前に・・・」
鞠莉「私は諦めない!必ず取り戻すの!!あの時を!!!
鞠莉「私は諦めない!必ず取り戻すの!!あの時を!!!
果南とダイヤと失ったあの時を!!!!」
鞠莉「私にとって、宝物だったあの時を・・・」
その頃、千歌と梨子は十千万に到着し、
千歌は愛犬のしいたけの顔になでなでしていた。
美渡「早くお風呂入っちゃいなよ!」
千歌「うん・・・」
美渡「梨子ちゃんも早く休んでね」
梨子「はい、ありがとうございます。千歌ちゃん、大丈夫?」
千歌「・・・うん。少し考えてみるね。
私がちゃんとしないと、皆困っちゃうもんね」
その夜の6人は眠れない夜だった。
花丸は月を観ながらお茶を飲んでいた。
花丸「ずら・・・」
善子は生放送配信を終えたが憔悴していた。
善子「今日はおしまい!」
ルビィは部屋でダンスの練習していた。
ルビィ「ここで・・・ピギィ!!」
ダイヤは携帯電話で果南と話をしていた。
ダイヤ「ええ、話しましたわ。きちんと」
果南「そう」
ダイヤ「良かったんですわね、これで」
曜の部屋では子供の時の千歌とのツーショット写真を見ていた。
曜の脳裏では千歌が十千万の専用車の乗り込む時を思い出した。
曜「千歌ちゃん、やめる?スクールアイドル」
曜「やめる?スクールアイドル」
だが千歌は返事はしないまま車に乗り込んだ。
梨子の部屋では 梨子の母「身体、冷えるわよ」
梨子の部屋では 梨子の母「身体、冷えるわよ」
梨子「うん・・・」
千歌の部屋では、千歌はµ‘sのポスターを見ていた。
千歌は右手をµ‘sのポスターを手を差し伸べた。
千歌は右手をµ‘sのポスターを手を差し伸べた。
そして今日起こった出来事が脳裏に浮かんできた。
未明、梨子は起床し、空はどんよりとした曇り空で、
梨子は千歌が家から出て三津海水浴場へ向かっていった。
梨子「千歌ちゃん!?」
梨子「千歌ちゃん!?」
慌てて千歌を追う梨子。
※まさか入水自殺・・・?おい早まるな!!!
三津海水浴場来た梨子。だが千歌の姿はいなかった。梨子は叫んで、
梨子「千歌ちゃーん!!千歌ちゃーん!!!!千歌ちゃーん!!!!!!
千歌ちゃーん!!!!!!!!」
千歌「あれ梨子ちゃん?」
梨子「は・・・」
梨子は安堵した。
梨子「一体何してるの!?」
千歌「何か見えないかって・・・」
千歌「ほら、梨子ちゃん、海の音探して潜ってたでしょ?
だから、私も見えないかなって」
梨子「それで」
千歌「うん!」
千歌「うん!」
梨子「それで見えたの?」
千歌「ううん、何も見えなかった。でもね、だから思った。続けなきゃって。私、まだ何も見えてないんだって」
千歌「先にあるものは何なのか、このまま続けても0なのか、それとも1になるのか、10になるのか。ここでやめたら全部分からないままだって・・・」
梨子「千歌ちゃん・・・」
千歌「だから私は続けるよ。スクールアイドル。だってまだ0だもん!・・・0だもん・・・0なんだよ。あれだけ皆で練習して、皆で歌を作って、衣装も作って、PVも作って、頑張って頑張って皆にいい歌を聞いてほしいって、スクールアイドルとして輝きたいって・・・」
千歌の悔しさがここで爆発した!
千歌の悔しさがここで爆発した!
千歌「なのに0だったんだよ!悔しいじゃん!!」
千歌「差が凄いあるとか、昔とは違うとか、
そんなのどうでもいい!!悔しい!!!!やっぱり私・・・悔しいんだよ・・・!!!」
泣いている千歌を梨子は抱きしめた。
梨子「良かった・・・やっと素直になれたね」
千歌「だって私が泣いたら、皆落ち込むでしょ?
今まで頑張ってきたのに、折角スクールアイドルやってくれたのに、
悲しくなっちゃうでしょ?・・・だから・・・だから!!」
梨子「バカね、
皆千歌ちゃんの為にスクールアイドルやってるんじゃないの。
自分で決めたのよ」
梨子「私も・・・曜ちゃんも、ルビィちゃんも、花丸ちゃんも、勿論善子ちゃんも」
砂浜には曜、善子、花丸、ルビィの4人も来ていた。
曜「おーい!!」
千歌「でも・・・」
梨子「だからいいの・・・
千歌ちゃんは感じたところで素直にぶつけて声に出して」
曜「千歌ちゃん!」
曜達も千歌達の所に来た。
梨子「皆で一緒に歩こう!!一緒に!! 」
千歌は安心したのか号泣し始めた。
梨子「今から0から100にするのは無理だと思う!」
梨子「でも、もしかしたら1にする事は出来るかも。
私も知りたいの、それが出来るか・・・」
千歌「うん!」
千歌「うん!」
どんよりの曇り空が晴れて日が差し始めた。
数日後、スクールアイドル部室。
ホワイトボードには東京スクールアイドルワールドの結果用紙が貼っていた。
こうしてAqoursは0からの再スタートしたのである。
以上ですが、正直、泣けてきました。でもその悔しさが成長の元になりますからね。
最後までご覧いただきありがとうございました!!